トーハンがdigital e-honの終了を発表しました。
http://www.de-hon.ne.jp/digital/
7月31日まではダウンロード・閲覧ができるらしいです。
...ということは、8月1日以降は閲覧ができなくなるってことですね。
不思議な話ではあります。読む権利をお金で買ったのに、販社の都合でその権利がはく奪される、と。
その代わり、買った額(消費税込み)分のポイントを進呈するとのこと。これで紙の本を買えってことらしいです。
こういう間違いなく体力勝負になるものについて、そもそも手を出すべきじゃないんじゃないかと。
手を出すのならば間違いなく勝てる要素を見い出してから戦うべきなんじゃないかと思うのです。
電子書籍の波に乗って手を出した挙句、途中でやめて利用者に迷惑がかかるのは、結局信頼を失うことになります。
で、上記のニュースを受けたネットの反応で気になる一文が。
曰く、
やっぱり、紙は読みやすいし、頭に入りやすい。
液晶画面だと、文字がツルツルと滑り落ちる様で、記憶に残らない。
これは個人差があると思うのです。
別に紙だろうと液晶画面だろうと、ツルツル滑り落ちる人はそうなんじゃないかと。
教科書がタブレットになることに危機感を抱いている人がいるけど、それはその人の頭で考えてるからそうなんでしょ、と思うのです。
生まれた頃からスマホやタブレットに親しんでいる人たちは、元々紙の教科書やノートに鉛筆で書いていた私たちとそもそも思考が違うのではないか、と。
その辺りの研究は今後進んでいくのでしょうけど、少なくともデジタルネイティブではない人間がデジタルネイティブの人たちを一緒にして考えてもろくなことがなさそうです。
(そういう人は自分たちが劣っていることに嫌悪感を抱いているように見えてしょうがないです...)
ちなみに私は、
・定価で手に入りにくい洋書やすぐに読みたいマンガなど→電子書籍(Kindle)
・小説や雑誌、ムック→本屋
にしてます。上記のネットの反応の中にもありましたが、本屋に行かないと新しい本の開拓ができなかったりします。
ネットだと購買傾向から似たような本しかレコメンドしてこないですしね。
(それは確かに当たってるんだけど、広がりを持たせる売り方をしたければ間違ってますよね。)
洋書などはクソ高いshipping feeが乗った紙の本や翻訳料がたっぷり乗った日本語版を買うくらいなら、洋書の電子書籍の方が全然マシです。
(ひどいときは1/2~1/3くらい?)
ちなみに私が昨年買ったWindows関連の技術本、「Windows Internals, Part 1(7th edition)」の場合。
・ペーパーバック版(つまり紙の本): 6,603円(Amazon)
・Kindle版(電子書籍): 2,957円
・今月末出る日本語版: 8,424円(Amazon)
価格は2018.4.18現在。
米国のAmazon.comでのペーパーバックの価格は$49.99(今見ると10ドル安くなってて$39.99)。一目瞭然ですね。
日本語版で電子書籍版が出ないのがかなりイケてないですけど日経BPなので仕方ない。904ページなので通勤時間には間違いなく読めないですし、ちょっとした鈍器になります。
これは技術書なので、おそらく画像が日本語版に差し替えなおしていたりとか、そもそも日本語にない言葉が多くあってそれを日本語化する苦労があったりとかするのでしょうけど、それにしても高い...。
(特定分野にしか売れないから価格が高く設定されているというのもあるし、そもそも日経BPがぼったくってるということもあると思う)
絶版になっている書籍のデータとか、版権が曖昧になっているデータを買い取って電子書籍として売るとかいいかもしれないですね。
最近のOCR技術はかなり高いように見えますし、電子書籍化するための文字起こしも楽になりそうです。
KindleやKoboに対応する形式にしておいて、チャネルとして扱うのもいいかも。
...まぁ、私が持つ訳ではないので何とも...。