不器用だが、達観している。

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長谷部誠「心を整える。」読了。
ちょっと前に購入していたのだが、新・平家物語を連続で読んでいるため後回しになっていた。
が、今週は出勤が2日だけだったこと、ちょうど半分読んだので中休みがしたかったので切り替える意味で手に取った。

内容はタイトルの通り、著者が普段試合や日本代表として臨むにあたって心がけていることを56のトピックにまとめている。
メディアを通して伝わってくる彼の誠実さ、真面目さがうかがえる1冊である。
決して文章が上手いわけではないが、そこもまた彼らしい不器用さなのだろう。
(ただし、内容が伝わらないわけではなく、「伝えたい」という気持ちは行間から見えるし、内容も伝わる。)
自分のことを指摘されたような気がしたのは「21 偏見を持たず、まず好きになってみる。
他人の評価に流されることはあまりないのだが、自分が「ダメかな」と思ったものに対しては(食わず嫌いも含めて)とことん嫌いになる性質である。
それで損をしていることも少なくないと思う。
でも、別の一面を捉えてみたら案外気に入るかもしれない。
大切なのは相手の一面を見て判断をするのではなく、多角的に見て(かつ好きになれそうな部分を探しながら)相手と向き合うことなのではないかと思う。
それが結果的に心を鎮め、最高のパフォーマンスを生み出すための糧になるような気がする。

サッカーをよく知らない人でも、ちょっとしたことで落ち込んだり、ムシャクシャしたりする人にオススメ。
平常心でいることは簡単なようでとても難しいことです。